『その1』があるのだから、当然ながら『その2』もあるわけですが、実のところ、”アニメーター”としての必要な点で言うのであれば、『その1』で事足りてしまっています。 では、『その2』は何かと申しますと。 ちょっとした雑学程度の知識をちらほらと。 『その1』にも少し書きましたが、実はライトボックス(他の呼び方もありますが、ここはこれで統一で)には傾斜のあるものとないものがあります。 傾斜のあるものは、製図などに使われるもの。 では傾斜のないものは、といわれますと。 傾斜のないものは、写真屋さんが使ったりするみたいです。 『みたい』、というのは、わたしが写真屋さんではなく、知識でしか知らないからというもので。 フィルムを透かして見たりするのに使うそうですよ。 最近は写真もデジタルカメラが主流になってしまい、なかなか出陣(?)の機会もなさそうですが、フィルムにこだわっていらっしゃる、カメラマンさんたちは、愛用しているのではないでしょうか? また、誰もがお世話になる病院でも使われています。 病院では、机に置いて使いませんので、すぐにぴんと来ないかもしれませんが、何を隠そう(?)レントゲンを透かして見る、先生の机のところにあるバックライトのものも、所謂『ライトボックス』なのでした。 これに関しては使用用途は一目瞭然です。 多分上記の写真屋さんが使う方法とまったく同じだと思いますが(笑) 当然ながら、これも傾斜がありません。あったらちょっと使いにくいですよね(笑) それでは。 アニメ業界では、傾斜のないものは使わないのか? といいますと、使わないわけではないのですが、今ではほとんど使わないといっても過言ではありません。 ただ、残念ながら現在は国内で需要はほとんどないので、本来の使い方として使用されている例は少ないと思います。 流用してアニメーターが動画や原画を描くのに使っているスタジオもあるかもしれませんが、ほぼアニメ業界では使用されなくなったといっても過言ではないのです。 回りくどく言いましたが。 要はデジタル化が進んで、セルで描かれることもなくなったから、が理由です。 そう、傾斜のないライトボックスは、セル時代の彩色さんが使用していました。 セルには当然ながら塗料を塗るわけですが、その塗料が傾斜によって偏ったり、流れたりしないように、アニメーターと違い傾斜のないものを使っていました。 実に理にかなっているわけです。 現在では先ほども書いたとおり、デジタルでの彩色が主流になったため、アニメ業界ではほとんど使われなくなりました。 ちょっと残念だな、とも思いますが、時代の流れというもののようです。
by alfate
| 2009-02-21 00:45
| 道具について
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