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すいませんちょっと二週間強またブログ止まります

ちょっと母が入院しまして。
いや、生死に関してはすごい元気なのでそこはいいんですが。

ちょっとそのおかげで実家(徒歩3分味噌汁だって熱々で届けられる距離)の犬の世話と家事(弟の)と母のお使い(入院患者は暇なので要求が多い)と家の家事と仕事で忙殺されることになりそうです。
ちなみに先週は確定申告のためにレシートと格闘してました。


いや……母ね。
30数年前に内臓破裂で生死を彷徨う様な交通事故にあいまして。
開腹して治療して、みたいなことをしたんで、お腹の中があちこち癒着してるんですよ。
癒着自身は身体が回復しようとすることによって起こることだから仕方ないっちゃ仕方ないんですが、この癒着が影響して腸閉塞になりやすいんですよね。
過去に一回腸閉塞やってて、今回二回目です。
腸閉塞も一応生死を彷徨う案件にもなりかねないんですが、幸いにして母は元気ですので、あとはわたしが踏ん張るだけですね。

そんなわけで、またブログ止まっちゃうんですよすいません。

# by Alfate | 2022-03-01 01:29 | 雑談 | Comments(0)

「アニメーターになりたいけど何を練習したらいいの?」

本日二つ目。仕事しないで何やってんのって進行さんに怒られるかもしれない。

さてまあ。
2月から受付が始まる確定申告を悲鳴を上げつつ抱えながら、実のところ年末~年始にかけて「入るスタジオ決まりました、春からアニメーターになります!」と言うひよこちゃんたちのツイートを見ながら、ほほえましく「ようこそ、クソッタレな職場へ(by.GODEATERよりソーマ・シックザール)」とか「Welcome to this crazy time このふざけた時代へようこそ♪」などと見守っております。
何人今年のひよこちゃんたちは残るのかなあーなんて、まあ老害っぽい目も向けつつ。
何せだいちさん、20年業界にいることになってますので。
えっ、20年……ちょっと自分で調べてぎょっとした。
それは兎も角。

「アニメーターになりたいんです。何を練習したらいいですか」ってよく見かけるんですよ。
まあ、多くの人は、「デッサンやクロッキー、風景を描くのを練習しなさい」とか「箱を回転させるのもいいよ」って言います。
間違いない。画力を上げるためにはとても大事。
でも、アニメーターに必要なスキル、もう一つあるんですよ。

「線を引くこと」その先には「トレスをすること」があります。
トレスって言っても正確には「クリンナップ(清書)」と言う作業ですね。
これ大事だから。テストに出るから覚えるように。

ただ線を引くんじゃないぞ。
ニュアンスを拾って、且つ絵として見栄えが良くなるように清書する
と言うのがどれだけ難しいのかと言う事を一度体験するとわかります。
シャープペンシルでもいいけど、大体現場は鉛筆使ってるんで鉛筆で、ドラえもんでもアンパンマンでもいいからネットから拾ってきて(練習用で外に出さないようにな)動画用紙でもコピー用紙でもいいから、主線をトレスしてみればわかります(あえて線の少ないのからやってみるとわかるよ)。
挙句、その線を維持しつつ動かすんだと思えば、大変なのが理解できようものでして。
(ドラえもんはちょっと線に加工が入ってた気もするが、基本は変わらないのだ)

ちなみにこれができないとジャパニメーションアニメーターとして一歩も踏み出せません。
研修で真っ先に練習させられるのが「クリンナップ」これに付きます。
一か月から一か月半くらいみっちり毎日やって、普通の人なら仕事に「なんとかできる」レベルになります。
しかも、チェックをしてくれる人がいることが前提です。

つまり、独学でやるとなると、どれだけ大変かっていうね。

このニュアンスを拾ってクリンナップする作業。
続けるとそのうちわかることがあるんですが、それが「あれ、これって絵を描いてないのでは?」です。
まあ、ある意味正解である意味違うんですが、「ただ線を引く」と言う作業は確かにつまらんのですよ。
とても製図的。
そう、製図です。

アニメーターのセクションでよく言われる「動画」というセクションの多くの作業はこの「製図」に近い作業を要求されます。
しかもすんごい枚数。原画描くよりこっちの方が大変とも言われることもある。
難しい動画だと「デッサン割り」なんて言う「製図と絵を描くことを要求するハイブリット」な技術も求められちゃいますが。

テレビや劇場のスクリーンに表示される線の多くは、「動画さん」が引いた線。
仕上げ、と呼ばれる彩色部門の方が、塗りやすく、そして見栄えが良いようにある程度の修正を入れることはあるけれど、基本的には「動画さん」が引いた線が出ます。
つまり、お客さんが見ている絵の線は、「クリンナップされた動画さんの線」が見られてるってことです。
大事だな。
大事でしょ。

最近はこの動画のセクションを通らずに第2原画、と言うセクションで仕事させて慣れさせてから原画を、なんていうスタジオさんもありますが、そんな第2原画ですらクリンナップは最重要。むしろ出来なかったら仕事になりません。


ちなみにだいちさんはこの第2原画を主に仕事しております。なので、教えられるのはこの第2原画まで。それでもとってもとっても大事なのでこんなコラムめいたことだって書いちゃう。
閑話休題。


ベテランさんが「国内で第2原画すらまともにトレス出来てない」なんて言う姿がTwitterに見られるようになってしまって、切なさ大爆発です。
国内でちゃんと描くことができなかったら、どこで勝つのよジャパニメーション。


昨今、若い子たちには沢山の資料があって、たくさん勉強できる環境下なので、絵が描きたい熱が天元突破してるのはよくわかる。
「絵を描いて動かしたい」のはわかるんですが、その「基本のキ」はきちんと押さえておいてほしい。

なので大きな声で言わせてほしい。
「アニメーターになりたいんです。何を練習したらいいの?」
そんな質問には。

クロッキーやデッサン、風景画を描くこと。パースについて勉強しつつ、箱を回転させてみるといいよ。
さらにね。
トレス(クリンナップ)は毎日した方がいいよ
っていう回答をお届けします。
ちなみにいうが、クリンナップ、毎日やってないと仕事やってても線が引けなくなるから注意な。

# by Alfate | 2022-02-12 16:23 | 仕事についてのあれこれ | Comments(0)

10年も放置していたという体たらく

10年です。これ見てる人ってほとんどいなかったんではなかろうか。
きっとたどり着いてもちょっとしかない記事に「なーんだ」なんて思われて。

申し訳ない。なんせ10年もの間何してたかと言うとTwitterで生息しておりました。
何しろ妊娠出産をこの10年で2回ほどやりまして。ようやくこのブログの存在を思い出した次第。
Twitterの方が手軽だったんだもんツイ廃してましたホントごめんなさい。

せっかくなんで、長文ツイートするときはこっちに移したり、書こうかなあと思ったり。忘れそうだけど。
noteに新しくするのもいいかな、と思ったんですけど有料記事にするつもりは今のところないし、ここは使いやすいからこのままでいいかな。
理由が出来てからでいいですね、引越しなんて。

さて。
10年前に使ってたスマホの性能は割と手に入れてすぐに限界ぎりぎりを要求してしまったので、Twitterとゲーム一本以外の作業ができなかったのもあって、今どきのスマホは余裕もあるしすげえなあと思うこと多々。

10年の間に、わたしやアニメ業界の環境も変わりました。
10年前に書いたブログですら期間が開いていたので正確にはそれより前ですけれども。
まず、ブログを始めたころはアニメの業界で使うことの健忘録的な部分も多かったのですが(しかも予定していた分を全部書けてない)、それもアップデートしつつ、これからちょいちょい書いていきたいなあと思ってます。
もうそろそろ年齢的に本当は後進を育てるような行動をした方がいいとは思うんですが、何しろわたし自身が所謂「アニメーターとしては新人レベルの(ベテラン)半人前」でありまして。

まず、原画が描けません。動きが作れないんです。アニメーターとして失格ですね。
何で生き残ってたかと言うと、第2原画、と言うセクションで生き残ってました。ごく稀に原画もしてますが役に立ててるとは到底思えないレベルの代物です。
そんな人間が何を育てるというんでしょうか。

ですが、ふと振り返って、後進に目を向けるとですね。
「動画の経験は低く、トレスもままならない原画マンが多数いるらしい」と言う状況に、「えええ??? それくらいならわたしで教えることはできるのでは。むしろベテランに出来てないその最低限の部分ならわたしが何とか支えられるのでは」などと言う思考にたどり着きまして。
まあブログで何できるのって話でもあるんですが、そこは動画配信サイトを使ったり、Discordでチャットしてみたりするのもありかなって。
ここでお名前出すのも……と思いつつ、アニメーターの西位輝美さんが何とも精力的にYouTubeで配信されていて、触発されたのもあります。
西位さん、わたしより断然キャリアもある方なんですが、同じ大阪出身(わたしは正確には兵庫県生まれなんですが育ちは大阪でして)、年齢も同じ、専門学校は違うんですが、専門学生時代行き来してた場所が似たり寄ったりだったというのもありまして、刺激されたところは大いにあります。

昨年ようやく液タブを購入して(板タブはあったんですが線画を描けるほど熟練しておらず…)フルデジタル環境を作り終えて、それに慣れなければいけないなあと思いながら半年以上放置してる(何)のですが、このブログを動かすにあたり色々やってみたいとおもってます。はい。

# by Alfate | 2022-02-12 14:15 | 雑談 | Comments(0)

今年も終わりですね。

喪中ですので新年のご挨拶は割愛いたします。
2010年は大変お世話になりました。2011年もよろしくお願いします。

今年は4月以降の更新もなく、こちらを楽しみにしている方(いるのかな)には大変ご迷惑をおかけしました。
今年の4月以降何があったかと申しますと。


ぶっちゃけ妊娠して、自宅安静を言い渡されずっと安静にすごしておりました。
現在は無事に第一子を出産して産後の状態から体調を整えるべく、生活をしています。

仕事の再開は2月くらいでしょうか……それくらいには再開をしたいなあとおもっています。


もし、ここをごらんの業界の方でお仕事依頼などありましたら、プロフィール記載のメールでご連絡ください。
# by Alfate | 2010-12-31 21:05 | 雑談 | Comments(0)

アニメーターという仕事について

ちょっと手持ちを全部送って時間が出来たのでちょっとした雑談を。

何年か前でしたか。ある友人から呆れたような口調でこう言われたことがあります。

『どうして、アニメーターなんかやってんの』

友人曰く、アニメーターは賃金も安いし、夜も寝ないで仕事をすることも多いし、何より、休みが無いじゃないか、それに保険や年金だって無いし、と。

確かにそうなんですけれど、一つだけ言えば、スケジュールさえ守れれば、夜は寝れるし、休みも取れます。
ただ、賃金が安い、というのには少々同意をせざるを得ませんでした。
当時わたしは動画マンで、一時間150円前後という時給換算での生活でしたから。
無論、時給換算することがそもそも不毛とも言いますが。
保険に関しては当時親の扶養に入り(現在は夫の扶養ですが)、年金は収入による控除を受けたりしていました(まあその年金ですら、控除申請が通ってなかったようで揉めたりしたんですが)

わたしの回答は一言、こうでした。

『出来上がった映像見るとね、”やり遂げた!”って、達成感があるのがいいんだよ。ほんの一瞬でもその映像は沢山の人の目に映るって、すごいと思わない? それに作るって楽しいよ?』

と。
その達成感の為に出来うる限りより好いものを作りたいと思っているのは、ある種ボランティアの精神に近いかもしれないとも、友達に言いました。

無論これはわたしの持論でありますからして、他のアニメーターはどうかはわかりません。
ただ、話題を振った友人は『ふうん、そういうものなの?』と些か理解できないといった風に首を傾げましたが。

昨今アニメ業界にも不況の波が押し寄せておりまして、作品数も減り(約10年後の2022年地点で無茶苦茶増えてます。見直したらおかしいなと思いつつあえて追記するだけで記事は修正しませんが)、素晴らしい技術をお持ちの方々が漫画やゲーム業界等に鞍替えしたりと人材の流出も激しく、悲しい限りだったりします。
現在『日本の文化』ともてはやされてるアニメではありますが、人海戦術で制作されているものの、基本的に工芸などと同じで技術者が仕事を分担しているに過ぎません。
そう考えると、古くから伝わる技術を失わないために国が補助をしている工芸技術と同じように、アニメもある程度は補助してほしいなあと思うわけです。


なんかつらつら書いてみましたけど。

わたしはアニメを作るということが楽しくて、この楽しさのためにアニメーターをしています。
職業としてアニメーターを選択していますが、どちらかというとはっきり言って趣味の領域でしょう。
無論仕事としてきちんとある種の割り切りはありますが。
半ば趣味だからといって基本的に手を抜いたりなんかはしません。いつだって出来る限りの全力です。
技術が伴ってないと怒られてへこむこともありますが、それでも食いついていくのは、

『アニメを作って行きたい、この楽しみを失いたくない』

の一言(?)に尽きます。
# by alfate | 2010-04-05 01:16 | 雑談 | Comments(0)